今年2月、埼玉県熊谷市で飲酒運転により9人が死傷した事故で、危険運転致死傷罪に問われた男に対し、検察側は懲役20年を求刑しました。
この事件は今年2月、熊谷市の路上で飲酒運転をしていた元トラック運転手の玉川清被告(32)の乗用車が対向車に衝突し、小沢義政さん(56)と雅江さん(56)夫婦が死亡するなど、9人が死傷したものです。
6日の裁判で検察側は、「普段から常習的に飲酒運転をしていた。再犯の恐れが高い」「多くの人に甚大な苦痛を与えた」と指摘。玉川被告に対し、危険運転致死傷罪では最も重い懲役20年を求刑しました。
一方で弁護側は、「正常な運転ができなくなるほど酒に酔っていたわけではない」とし、危険運転致死傷罪は成立しないと主張しました。
「20年ということで、まずは検察の方々にお礼を言いたいと思います」(遺族、小沢樹里さん)
「被害にあった人たちがこれだけ苦しんでいるんだということと、そこから生活が一変してしまうという苦しみを理解していただければありがたいなと思います」(遺族、小沢克則さん)
最後に裁判長が玉川被告に「言いたいことはありますか?」と尋ねると、「大変申し訳ないと日々反省しています。今後二度と同じ過ちはしません」と話し、無表情のまま遺族らに頭を下げました。(06日22:32)