中国での遺棄化学兵器処理事業を巡る「PCI」の不正経理事件で、元社長らがおよそ1億2000万円を流用し会社に損害を与えた疑いが強まり、東京地検特捜部は、23日、強制捜査に乗り出す方針を固めたもようです。
この事件は、中国での遺棄化学兵器処理事業を国から独占的に受注している大手建設コンサルタント会社、PCI=パシフィックコンサルタンツインターナショナルの元社長ら(71)が、2004年と翌年、あわせておよそ1億2000万円を関連会社に不正に支出したとされるものです。
東京地検特捜部は、去年10月、関係先を一斉捜索し、捜査を進めていましたが、「元社長(71)から、処理事業の受注は自分の功績だとして、3億円の成功報酬を要求された」と、PCIの当時の社長(68)が供述していることが、関係者の話で新たに分かりました。
特捜部は、関連会社の業務に実態がなく、元社長ら4人が不正な支出でPCIに1億2000万円の損害を与えた疑いが強まったとして、23日、特別背任の疑いで強制捜査に乗り出す方針を固めたもようです。(23日09:36)
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