パレスチナ自治区ガザで14日、イスラム原理主義組織ハマスが、アッバス議長の率いる穏健派「ファタハ」の拠点を攻撃し、ガザ全域を制圧しました。
自治政府を主導するハマスは、ガザにあるファタハの治安警察本部や情報機関などに激しい攻撃を加え、パレスチナ議長府も制圧しました。
現地からの報道によりますと、ハマスはすでにファタハの拠点をすべて陥落させ、ガザ地区全域を制圧したと宣言したということです。
ハマスは去年の議会選挙で圧勝しましたが、ファタハが治安権限を手放さなかったことから、武力で権限奪取に踏み切ったものです。衝突は今月に入って激化し、死者はこれまでに80人以上にのぼっています。
自治政府のアッバス議長は内閣を解散、ハマスのハニヤ首相も解任され、連立内閣は崩壊しました。非常事態も宣言されていますが、ファタハとハマスの全面対決に発展する可能性もあります。(15日07:17)