地球温暖化問題がかつてない注目を集める中、世界の最新のデータをもとに6年ぶりに新たな報告書を発表する国連の国際会議、IPCC=「気候変動に関する政府間パネル」の作業部会が、パリで始まりました。
「科学的な評価は政策と密接に関連しています。従って、政治的にも一定のインパクトがあると思います」(IPCCパチャウリ議長)
パリのユネスコ本部に集まったのは、世界の気候変動の専門家およそ500人。2001年にまとめられた地球温暖化の報告書の内容を、最新データをもとに洗い直し、実に6年ぶりに第四次報告書を発表するものです。
昨年来、世界各地で記録的な高温が記録される中、今回の報告も温暖化の加速を示すものと専門家の間でも見られており、高い関心を集めています。
報告書の正式公開は来月2日。今回の科学的な「基礎固め」が、今後順次まとめられる、「温暖化の影響」や「対策」、すべての報告の基盤となり、各国の政策決定にも少なからぬ影響を与えるものと見られています。
温暖化という時計の針は今どこまで進んでいるのか、世界から集められた最新の数字が4日間にわたって各国の関係者に明らかにされていきます。(29日22:02)