世界的な金融危機の影響で、中国の経済都市・上海の労働者にも不況の波が押し寄せています。 上海で開かれた大規模な就職説明会には、職を求める失業者らが殺到しました。ほとんどの企業の募集枠は、技術者などの専門職わずか数名。さらに、最近になって給料など雇用条件が悪化していると言います。 「社員30人中20人余りが削減されました。求人が少なすぎます」(失業者) さらに、「民工」と呼ばれる出稼ぎ労働者も仕事を失い始めています。 上海駅では、大きな荷物を持った出稼ぎ労働者の多くがふるさとへ帰っていきます。上海に残っていても仕事にありつけないため、旧正月を大幅に前倒しして上海を離れていくのです。 「工場が破産したから帰るよ」(出稼ぎ労働者) 「みんな金融危機で、来年も景気が悪いと思っててやる気がないよ」(出稼ぎ労働者) 失業の大きな波に飲み込まれていく経済都市・上海の労働者たち。事態が好転する見通しは立っていません。(29日22:36)