10月10日は、世界死刑廃止デーです。死刑制度に関する国際会議がポルトガルで開かれ、死刑を続ける日本などに対し、廃止を求める声が相次ぎました。
「全ヨーロッパが死刑制度に強く反対します」
死刑制度に関する国際会議は、人権問題などの協議機関である欧州会議が9日、リスボンで開催したもので、ポルトガルのソクラテス首相をはじめ閣僚、NGOなどが参加しました。
会議では、参加者から、「死刑は残酷な人権侵害」「犯罪抑止の効果はない」などと死刑制度の廃止を求める意見が相次ぎました。
「日本が突然死刑を執行をしたことに、我々は失望せざるを得ません」(会議参加者)
死刑制度を法律上、あるいは事実上廃止している国が合わせて130カ国にのぼる一方、死刑を続ける国は67カ国で、とりわけ先進国の日本とアメリカが象徴的な存在とされています。
「日本は、世界の文化発展に非常に貢献をしています。その日本が時代遅れなのは大変残念だ。いずれ日本も死刑を廃止し“文明国”となる日が来るでしょう」(デイビス欧州会議事務総長)
さらに、先の鳩山法務大臣による「死刑自動化発言」も日本への風当たりを強めています。
「鳩山法相の言葉を聞いて私は驚愕し、呆れ返りました。彼に言いたい。『あなたが部下に処刑を命じているのですよ』と」(国際人権団体の人)
世界の大きな流れは、明らかに死刑廃止に向かっています。では、日本は今後どうするのか、少なくとも議論を深めていく必要があると言えます。(10日06:40)
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