関係者によりますと、日本航空は、日本政策投資銀行やみずほコーポレート銀行など主力銀行に対し、早ければこの夏の実施を目指して数千億円規模の増資の引き受けを要請しているということです。日本航空は、2年連続の最終赤字に陥るなど厳しい経営が続いており、ことし2月には過去最大規模のリストラ策を盛り込んだ中期経営計画を打ち出し経営の建て直しを進めています。しかし、ことし3月末現在でおよそ1兆7000億円に上る有利子負債を抱えており、増資によって調達した資金で借り入れ金を返済し、経営の重荷になっている利払いの負担軽減を図るねらいがあるものとみられます。また、経営の効率化に向けて、遅れている航空機の更新を進める際に多額の損失が発生することが予想されるため、財務基盤を強化してそれに備えるねらいもあるものとみられます。ただ、主力銀行の中には、中期経営計画が始まったばかりで、業績の推移や計画に掲げたリストラの進ちょく状況を見極めるべきだという意見もあり、今後、調整が進められるものとみられます。
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