新型インフルエンザの感染者の数が世界で8800人を超える中、WHO=世界保健機関は17日、日本の感染状況の本格的調査に乗り出しました。日本の状況によっては、警戒水準を引き上げる可能性もありうるとして、注意深く分析を進めています。 WHO関係者によりますと17日午前、電話会議が開かれ、WHOのアジア地域の担当者らが日本から最新の感染状況について報告を受けました。 WHOでは今後の日本の感染状況によっては、警戒レベルを最高の「フェーズ6」に引き上げる判断材料になる可能性もありうるとして、専門官らが日本の感染例について注意深く分析を進めています。 「どんな状況でもあり得ます。状況の変化に我々も素早く対応します。(フェーズを上げるなど)今週中に何かが起こる可能性もあります」(WHOケイジ・フクダ事務局長補代理) 一方、WHOの進藤医務官は世界的に見ても軽症の患者が多く、過度に心配することはないとした上で、日本での感染は既に拡大しているものとして冷静に対処すべきだと指摘します。 「問題と言われているスポーツ競技会から日数が経っているので、2世代、3世代の感染が起こっていておかしくない時期ではある。このウイルスの勢いを見ると、今回、日本で見つかったことが特別とは思わない」(WHO進藤奈邦子 医務官) WHOでは18日から総会が開かれます。日本を含め、世界で感染が拡大する中、迅速で実効性のある対策をどこまで打ち出せるのかが焦点となります。(18日10:34)