日銀の武藤敏郎・副総裁が都内で講演を行い、3月の日銀短観が小幅に悪化したのは「世界同時株安への懸念が背景にあった」との認識を示しました。
日銀の武藤副総裁は、2日発表された日銀短観で企業の景況感が小幅に悪化したことについて「調査が2月下旬の世界同時株安に重なったため、経営者の懸念が表れた」との認識を示しました。
その株安に関して武藤副総裁は、一時的なものだとの見解を示唆したうえで、「世界経済は依然として拡大を続ける可能性が高い」と述べました。さらに、日本経済については「好調な世界経済を背景に今後も息の長い成長を続ける」との見通しを示しました。
ただ、市場の関心を集めている追加利上げの時期に関しては「スケジュールはなく、経済・物価情勢を見極め徐々に行う」とする従来からの方針を強調するにとどまりました。(04日16:13)