20万人が死亡、200万人が難民になったとみられるスーダンのダルフール紛争解決のため、フランスのパリで25日、アメリカや中国などによる外相級会合が開かれました。
「沈黙は人を殺すことだ。国際社会を動かそう。私たちは、この悲劇の映像を見るために21世紀に生きているのではない」(フランスサルコジ大統領)
フランス政府の呼びかけで開かれた今回の会合には、アメリカのライス国務長官、国連のパン事務総長のほか、中国のダルフール問題特別代表らも出席しました。
スーダン政府が、これまで拒否してきた国連とアフリカ連合による合同平和維持部隊の展開を認めたことを受け、今後の人道支援や治安回復の道筋が話し合われました。
先日、新たな経済制裁を発表したアメリカのライス長官は「これ以上、手をこまねくべきではない」と、国際社会の圧力を求めました。しかし、石油開発などでスーダンと密接な関係にある中国は「脅しや圧力は問題を解決しない」と述べるなど、各国の利害も浮き彫りとなりました。(26日04:37)