アメリカ政府は２４日、北朝鮮がシリアの核施設建設を「支援していたと確信する」と初めて公式に認めるとともに、問題の施設の映像を公開しました。
これが、アメリカ政府が公開した、シリア東部の砂漠地帯に建設されていた施設の映像です。内部映像から、原子炉はプルトニウムを生産する北朝鮮のヨンビョンの黒鉛減速炉と同じタイプであるとしています。
ホワイトハウスは声明の中で、「様々な情報から北朝鮮が支援していたと確信する」「民生用ではないと信じるに足る理由がある」とした上で、今後については「６か国協議の枠組みを通じて、北朝鮮が核拡散活動を行わないよう、検証可能な仕組みをめざす」とだけ述べています。
声明の発表に先立って、ＣＩＡ＝アメリカ中央情報局のヘイデン長官ら政府当局者は、議会に対して、非公開で北朝鮮によるシリアへの核協力について内容を説明しました。
「（北朝鮮に関して）政府が何らかの合意に達したとしても、議会を通すことも、議会の承認を得ることもずっと難しくなるでしょう」（共和党、ホクストラ下院議員）
このシリアの施設は去年９月にイスラエル軍が空爆して破壊していましたが、アメリカ政府はこれまで一切コメントを避けていました。
北朝鮮の核申告をめぐる米朝の協議が大詰めを迎えた時期に、アメリカがこうした情報を公開したことに対して、北朝鮮が反発することも予想され、今後の６か国協議の行方に大きな影響を与えそうです。（25日09:14）
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