広島県東広島市で今年1月、鉄工所の男性経営者の預金をだまし取ったとして、49歳の女が起訴されました。ところがその後、この女が経営者を殺害した疑いが浮上しました。警察は、近く女を強盗殺人の疑いで再逮捕する方針を固めました。
広島県東広島市黒瀬町の山岡千里被告(49)は、今年1月、アルバイト先の鉄工所の経営者、川本忠男さんの預金通帳などを不正に入手し、590万円を引き出したとして、詐欺などの罪に問われています。22日、その初公判が開かれ、山岡被告は起訴事実を認めました。
この事件には、これまで明らかにされていないある重大な事実がありました。最初に預金が引き出された日、川本さんが鉄工所で頭から血を流して倒れているのが見つかったのです。川本さんは死亡し、肌身離さず持っていた預金通帳と印鑑がなくなっていました。
「通帳と印鑑がないからこれはおかしい。病気で死んだのではないなと思った」(川本忠男さんの妻)
山岡被告は預金を引き出したことから詐欺の疑いで逮捕され、その後、殺害も認めたということです。警察では川本さんの後頭部付近を金づちのようなもので殴り、通帳などを奪ったと見て、強盗殺人の疑いで近く再逮捕する方針です。(22日11:38)