アメリカの自動車大手、ＧＭ＝ゼネラル・モーターズは、去年１２月期の決算で、最終赤字が過去最大の４兆円に達しました。その一因となったのは、サブプライム問題による金融事業部門の業績悪化でした。
ＧＭ＝ゼネラル・モーターズが１２日に発表した２００７年１２月期の決算では、純損失がおよそ３８７億ドル、日本円で４兆１０００億円に達し、赤字幅として過去最大を記録しました。北米での自動車販売の低迷とともに巨額赤字の要因となったのが、「サブプライム住宅ローン問題」です。
ＧＭは、自動車ローンを扱う「金融事業」部門で住宅ローン商品も販売。アメリカの不動産ブームに乗って黒字をたたき出し、本業の「自動車事業」の不振を補う存在にまで成長していました。
しかし、サブプライム問題で金融事業の業績が悪化し、ＧＭが出資する金融会社は、おととしの黒字決算から一転、赤字に転落してしまいました。
「ＧＭの金融事業で、自動車ローンは悪くないが、住宅ローンの業績悪化が経営を直撃している」（ＢＮＰパリバ・自動車アナリスト、ブラッド・ルービン氏）
本業の自動車販売では、南米や中国など新興市場で回復の兆しを見せ始めていただけに、ＧＭは、人件費の圧縮など、経営戦略のさらなる見直しを迫られました。底なしのサブプライム問題は、自動車業界の巨人といわれたＧＭの経営をも蝕み始めています。（13日08:43）
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