「日本が侵略国家とは濡れ衣」など、政府見解と異なる歴史認識を発表して更迭され、定年退職した航空自衛隊の前幕僚長・田母神俊雄氏が3日夜会見し、あらためて持論を展開しました。
「決して『侵略国家』ではありません。しかし、戦後教育による『侵略国家』という呪縛が国民の自信を喪失させるとともに、自衛隊の士気を低下させ、したがって国家安全保障体制を損ねております」(田母神俊雄・前空幕長)
田母神氏は、政府見解と異なる歴史認識を公にした理由について、「自虐史観から解放されないと、いろいろな政策に影響が出る」と説明した上で、「政府見解に反論出来ないようでは、北朝鮮と一緒だ」などと、独自の主張を展開しました。
一方、防衛省は3日付けで、田母神氏の定年退職を発表。空幕長の定年は62歳ですが、空幕長を解任されたことで空将の定年60歳を適用したもので、退職金も支払われます。
一方、野党側ですが、田母神氏の更迭だけでこの問題は終わらないとして、対決姿勢を鮮明にしています。
「以前にも、同じ趣旨の論文を書いているんだそうですね。そういう人を分かっていて任命したということは、非常に政府の責任は大きい」(民主党小沢一郎代表)
小沢氏はこのように述べ、政府の任命責任を追及していく考えで、週明けの国会は与野党共に対決姿勢で臨む展開となりそうです。(04日00:12)