千葉県在住の被爆者が国に原爆症の認定を求めている集団訴訟で、東京高裁は１審に続き、国の新基準でも認められていない肝機能障害の原告ら２人を原爆症と認定しました。 この裁判は、広島や長崎で被爆した千葉県在住の女性らが原爆症の認定と損害賠償を求めているものです。 １審の千葉地裁は、去年４月から導入された国の新しい認定基準でも対象外だった肝機能障害の原告ら２人について、原爆症と認定していました。 １２日の判決で東京高裁は１審と同様、「２人の疾患は放射線に起因するものだと肯定できる」として、原爆症と認定しました。肝機能障害を原爆症と認定するのは、高裁段階では初めてです。 国も認定基準に肝機能障害を加える方向で検討していますが、今回の判決は認定基準の見直しに大きな影響を与えそうです。（12日15:29）