5年前、飯塚耕一郎さんがキム・ヒョンヒ元死刑囚に宛てて外務省に託した手紙が、韓国側から外務省に戻され放置されていたことが、飯塚さんらへの取材でわかりました。手紙は先月のキム元死刑囚との面会の後になって、耕一郎さんに返されていました。 飯塚耕一郎さんが5年前にキム・ヒョンヒ元死刑囚に宛てた面会を希望する手紙について、キム元死刑囚は、先月、「住居を転々とする避難生活で、全く手紙は受け取れなかった」と説明していました。 手紙は、韓国側からキム元死刑囚に渡されず、2004年4月末に外務省に戻されたまま保管され、先月、プサンで行なわれたキム元死刑囚との面会の後に、拉致対策本部から耕一郎さんに返されたということです。耕一郎さんは「手紙の所在がわからなくなっていたと説明を受けた」と話しています。 「(韓国側から)書簡の返却があり、北東アジア課内で保管していた。政府部内の意思疎通が不十分だった」(中曽根弘文外相) 中曽根外務大臣は「お返しするのが筋であり、飯塚さんにはけさ、電話でお詫び申し上げた」と述べました。(14日11:17)