14日からワシントンで開かれる金融サミットを前に、アメリカのポールソン財務長官は、金融危機の原因として国際的な不均衡を挙げ、「行き過ぎを一国だけの責任に帰すべきではない」と早くもけん制しました。
「拡大する国際的な不均衡が、資本の移動や低金利、過度のリスクテイクを著しく増大させた。これらの行き過ぎは一国の責任に帰すことはできない」(ポールソン財務長官)
ポールソン財務長官は、12日の会見で、今回の金融危機の原因について「国際的な不均衡」を挙げ、危機の震源地である「アメリカの責任論」を強くけん制しました。
そして、不均衡の具体的な例としてアメリカの低い貯蓄率の他、アジア諸国の低い消費やヨーロッパの構造問題を挙げて、今後、金融サミットなどで不均衡問題も議論されるべきという考えを示しました。
また、ポールソン長官は、ヨーロッパなどが危機の再発防止のために求めている金融機関への規制強化について、その必要性は認めながらも、「規制の議論だけでは、抜本的な市場の改善にはならない」と強調しました。(13日05:30)