インド西部のムンバイで起きた同時多発テロは、死者125人、けが人300人を超える大惨事となりました。依然、数十人の人質がホテルに取り残されていると見られ、治安部隊による制圧作戦が、続いています。 武装グループは27日夜爆発現場となったムンバイ市内の2つの高級ホテルとユダヤ教団体の入る建物で立てこもりを続け、断続的に銃声や爆発音が響いていました。 インドPTI通信などによると、タージマハルホテルでは、パキスタン人を含む武装グループ3人が拘束され、制圧作戦はおおむね完了したということです。 一方、日本人が数人残っていると見られるトライデントホテルでは、これまでに39人の人質が解放されたものの、依然、武装グループ2人が立てこもっていると見られ、治安部隊がホテルを包囲しています。 「用意周到なこの攻撃は、おそらく国外とのつながりがあり、市民をパニックに陥れるためのものだ」(シン首相) インドの内務省関係者は、犯行グループが海からボートで上陸した疑いが強いとしているほか、PTI通信は、海軍当局が、ムンバイに近い沖でパキスタンの貨物船2隻を拿捕したと伝えています。 目撃者によると、犯行グループと見られる男およそ10人が、高速ゴムボートで、タージハマルホテルのそばに着岸、上陸したということです。当局は拿捕した貨物船が、犯行グループをムンバイ沿岸まで運んだ「母船」の可能性があるとみて調べています。(28日09:15)