ハイジャックや立てこもり事件で犯人の制圧や人質の救出を行う警察の「特殊急襲部隊」、通称「SAT」。これまでベールに包まれていたSATの訓練を警視庁が初めて公開しました。
建物の外にいるテロリストをサブマシンガンで射殺。東京都内の重要施設にテロリストが人質をとり立てこもったという想定で行われたSATの訓練は、実弾を使って実戦さながらに行われました。
隊員らは、20キロを超える装備を身につけながら素早く相手を銃撃し人質を救出。テロリストを模した射撃のターゲットは顔の部分にだけ弾の痕が。
さらに、屋上から建物内にいる犯人を射殺するという想定で行われたレンジャー訓練では、わずか数秒で犯人を制圧し、その機動力や狙撃能力の高さを見せました。
SATは30年前、警視庁と大阪府警に極秘に設置され、今では8つの都道府県におよそ300人の隊員が配置されていますが、訓練が報道陣に公開されたのは初めてのことです。
警察庁では「来年の北海道洞爺湖サミットに向け、国民の理解と安心を得るとともに、事件の抑止効果につなげたい」としています。(06日05:08)