パキスタンの首都・イスラマバードの宗教施設に武装した学生らが立てこもっていた事件は、これまでに学生ら全員が殺害されるか、逮捕され、発生から9日目の11日、一連の掃討作戦が終了しました。
軍のスポークスマンは、11日午後の会見で、武装した学生らをすべて排除し、後は施設内に仕掛けられた地雷などの除去作業に入ったことなどを明らかにしました。
軍によりますと、これまでに学生側に150人以上、治安部隊側に10人の死者が確認されたということです。
1000人近くがろう城したと見られる今回の事件では、まだ消息が不明なままの学生も大勢います。ボードにはモスクの中にいた学生に関する消息が記されていて、周りでは安否を気遣う家族がじっとボードを見つめています。
「(弟は)警察にも病院にもおらず、どこにいるかわかりません」(弟が神学生の男性)
「イスラム教徒同士が戦うのは恥じるべきことです」(息子が神学生の男性)
当初、3、4時間で終わるとされた掃討作戦ですが、結局、武装した学生らをすべて排除するまでに30時間がかかりました。予想以上に時間がかかったのは、学生の中に高度な軍事訓練を積んだ者がいたからとの見方も出ていて、今後はモスクの実態解明に注目が集まりそうです。(12日10:10)