民主党小沢一郎代表の資金管理団体をめぐる違法献金事件で、逮捕された秘書が、西松建設に対して直接、献金を要求した疑いがあることが、関係者の話で新たにわかりました。 この事件は違法な企業献金を行ったとして、民主党の小沢一郎代表の公設第1秘書、大久保隆規容疑者(47)と、西松建設の前社長、国沢幹雄容疑者(70)ら3人が逮捕されたものです。 違法献金は、西松建設系の2つの政治団体を隠れみのに行われていましたが、関係者の話で、大久保容疑者が西松建設の担当者に直接、献金を要求した疑いが強いことが新たにわかりました。 「献金がなぜこのような政治団体を通じ行われたかわからない」 (「陸山会」側から請求書があった?) 「ちょっとおかしいですね。普通献金の場合は、『請求書』が出たりしないので」(西松建設・石橋直現社長) 関係者によりますと、小沢事務所側は、10年ほど前まで、西松建設を含む中堅ゼネコン5社に対し、それぞれ毎年1000万円分の献金やパーティー券の購入を要求していたということです。 政治家個人への企業献金が法律で禁止された後、額は半分に減るなどしたものの、西松建設側への要求は続き、実質的な企業献金の額は、10年間で3億円近くにのぼるとみられます。 東京地検特捜部は、こうした違法献金についての小沢代表の認識を調べていて、小沢代表本人の事情聴取が必要かどうかなど慎重に検討しています。(05日11:26)