死刑が確定したイラクのフセイン元大統領が、獄中で書いたとされる国民宛ての書簡が27日、公表されました。元大統領は「私の命はイスラムの教えに捧げる」と訴え、アメリカやイランを改めて非難しています。
ロイター通信などによりますと、フセイン元大統領は、国民あての書簡の中で「私は自らを捧げる。神が望むなら、私は殉教者に列せられるだろう」と述べています。
そのうえで、国内で激化する宗派間の対立に触れ、「祖国の敵である侵略者やペルシャ人は、あなた方にくさびを打ち込もうとしている」として、アメリカやイランを非難するとともに、「団結が奴隷に陥ることを防ぐ」と、国民に対して団結を呼び掛けました。
元大統領の弁護団によると、この書簡は、11月5日にイラク高等法廷が死刑判決を言い渡した後に手書きで書かれたということです。(28日10:56)