デモ隊による空港の占拠が続くタイで27日、2つの空港に非常事態宣言が出されました。しかし、デモ隊はこれを無視し、座り込みを続けていて、緊張が高まっています。 バンコク国際空港では、非常事態の宣言により、5人以上の集会が禁止されました。しかし、市民団体は依然として空港での座り込みを続けていて、立ち退く気配は全くありません。 デモ隊が空港を占拠して3日目を迎えた27日夜、ソムチャイ首相は、バンコク国際空港と旧バンコク国際空港の2つの空港一帯に非常事態を宣言し、デモ隊に対して強制排除に向けた事実上の最後通告を行いました。 しかし、デモ隊は宣言を完全に無視し、27日夜も数千人が空港ターミナルの内外で夜を明かしています。 「首相が辞任するまで座り込みをやめません」(デモの参加者) 現場では、非常事態宣言によって警察が近く強制排除に乗り出し、デモ隊との激しい衝突に発展するのではとの憶測も広がり、緊張が高まっています。 一日10万人が利用するバンコク国際空港は、日本時間の29日午後8時まで閉鎖されることが決まっていますが、混乱が続けば再開がさらに遠のくことも避けられない情勢です。(28日04:04)