170人以上が死亡したインド・ムンバイの同時多発テロで、事件の4か月前、インド警察にテロに関する情報が寄せられていたことがわかりました。 「4か月前に警察に伝えたんです。『高性能爆薬が密輸される』って」(ムンバイの漁業責任者) こう話すのは、ムンバイの漁業責任者です。4か月前、事件につながる「高性能爆薬の密輸情報」を関係者から入手、警察に通報したという彼ですが、情報はいかされませんでした。そして事件当日、男性の港には、テロ実行部隊のボートが乗りつけたのです。 「彼らはイライラした感じで、大きなバッグを持って街に向かっていった」(ムンバイの漁業責任者) テロでは170人以上が死亡。ホテルからは男性の情報通り、大量の高性能爆薬が見つかりました。 事件はパキスタンの過激派の犯行という見方が広がる中で、地元メディアは今、「インドの情報機関は事前に具体的なテロ情報をつかんでいた」と報じています。拘束された21歳の容疑者について、情報機関は彼をすでにマークしていたというのです。 テロは防げなかったのかという疑問が出る一方、インド市民の間では、パキスタンへの強い怒りが広がりをみせています。 「パキスタンには本当に怒りを感じる。銃を持ってたら、彼らを撃ちたいくらいだ」(市民は) 事件は多くの謎を含んだまま、インド・パキスタン両国の間に再びくさびを打ち込もうとしています。(01日06:08)