京都議定書の目標を達成するために、日本は、ハンガリー政府から排出権を買い取ることで合意しました。日本が海外の政府と排出権取引を行うのは初めてです。
18日、ハンガリーのブダペストで開かれた調印式には、駐ハンガリー日本大使とハンガリーの環境・水利大臣が出席、政府間で取引を行うとする「覚書」に署名し、購入する排出量や金額は今後、詰めることになりました。
「日本の6%(削減)はできるだけ努力して目標を達成しないといけない」(駐ハンガリー鍋倉眞一日本大使)
日本は2012年度までの間に温室効果ガスの年間排出量を1990年の水準から6%減らすことが義務付けられていますが、国内の削減努力だけでは目標達成は難しいと見られていて、不足分を補うため初の政府間取引に踏み切りました。
日本側が購入した代金は、ハンガリー国内の環境事業への投資に充てることにしていますが、今後、日本政府は、排出枠にまだ余裕がある東ヨーロッパのチェコやポーランドなどからも購入を検討しています。
海外からの排出権購入は、「お金」を払って帳尻あわせするようなものだという批判も根強く、日本政府は今後いっそう、国内での削減努力を推し進める必要があります。(18日23:07)