経営難に陥っているゼネラル・モーターズなど、アメリカの大手自動車メーカー、「ビッグ3」のトップが18日、議会で証言し、破綻回避のために政府の緊急融資を訴えました。 「国内産業が破たんしたらどうなるか?そのコストは壊滅的です。職、所得、税収が失われ、消費者や企業の信頼感が吹き飛びます」(GM・ワゴナー会長) 「直ちに、つなぎ融資の支援がなければ、クライスラーの資金流動性は、操業継続に必要な水準以下に陥ります」(クライスラー・ナルデリ会長) 18日、議会に呼ばれた「ビッグ3」の首脳たちは、危機以前からとってきた合理化努力を強調した上で、今回の経営難は金融危機という外的要因によるものだと、政府による緊急融資が必要だと訴えました。 「ビッグ3」が倒産となれば、その影響は計り知れないとして、議会民主党はすでに金融危機対策用の7000億ドルの公的資金から、「ビッグ3」に対し、250億ドルの低利融資を行えるようにする法案を提出しています。 しかし、同じ日の議会証言で、ポールソン財務長官は、この公的資金を「ビッグ3」救済に使うことには反対という、ブッシュ政権の立場を繰り返しました。 「私はいかなる解決策も長期的で持続可能でなければならないと信じます。繰り返しますが、これは公的資金の目的にかなっていない」(ポールソン財務長官) 「ビッグ3」の倒産は困るが、一方で「大き過ぎるから潰せない」という議論には疑問の声も根強くあって、今週1週間に限って再開された議会の開会中に解決策が見出せるかどうか、ギリギリの駆け引きが続いています。(19日10:56)