[日语学习网]国际:ソマリア飢きん、乳幼児３万人が犠牲に

６０年に一度と言われる干ばつに襲われた東アフリカ地域。その中で唯一、ソマリアだけが深刻な飢きんに見舞われ、３７０万人が食糧不足に陥っているとされます。ＪＮＮは、その首都・モガディシオに入りました。
ソマリアの首都・モガディシオ。つい最近まで、この街の３分の１はイスラム過激派武装勢力「アル・シャバブ」に支配されていました。空港の外に出るには護衛が必要となります。向かったのは国内避難民キャンプ。独裁政権が崩壊して以来、２０年間、戦闘が絶えないこの街に、今、助けを求めにくる人が急増しています。ここに着いた避難民の人たちは、木の枝で骨組みを作り、持ってきた布で即席のテントを作って暮らしています。
難民急増の理由は６０年に一度の干ばつです。１人の男性がテントの中に案内してくれました。４畳半ほどのスペースに家族７人が暮らします。衛生状態は良くありません。
「食べ物・水・寝る場所も足りません」
一方、私の子を見てくれと言わんばかりの男性。７０頭の家畜をすべて失い、１５日間、ほとんど徒歩でモガディシオまでやってきました。しかし・・・
「ここへ来たときは８人子どもがいましたが、５人死にました。生きている３人のうち１人がこの子です」
最初、私たちは少年だと思って撮影していましたが、実は９歳の少女でした。ファドモさんは明らかに栄養失調。目もうつろです。
Ｑ．具合はどう？おなかが痛いの？
「うん」（ファドモさん）
ソマリアの飢きんには人災の側面もあります。暫定政府は国土の一部しか支配できておらず、国際支援機関に頼るしかないのですが、部族間抗争で治安が極端に悪いうえ、「アル・シャバブ」は今も一部の国際支援機関の活動を禁止しています。さらに・・・
「雨量が減るのはわかっていた。さらに紛争があって、人道援助団体がなかなか入れない状況がある」（国連難民高等弁務官 ソマリア事務所 伊藤礼樹副代表）
国連は警報を出していたものの、国際社会の関心が高まらず、支援金も集まらなかったといいます。
「（飢きんを防ぐための）お金を見つけるのは、レスポンス（対処）より難しい」（国連難民高等弁務官 ソマリア事務所 伊藤礼樹副代表）
今年すでに難民となった人は４０万人を超えました。そして過去３か月で５歳以下の子どもだけでも２万９０００人が死んだという推計もあります。
Ｑ．帰りたいですか？
「いいえ。家畜も全部死んでしまったし、畑も乾ききっていて。帰ってもどうしようもないです」（南部からの難民）
南部の土地は、本来はソマリアの穀倉地帯です。秋に雨が戻っても、彼ら農民が戻らなければ来年も収穫は見込めません。（15日22:04）

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