リビアを暫定統治している国民評議会は、最高指導者だったカダフィ大佐が死亡したと発表しました。リビアで４２年にわたって敷かれていた独裁体制は、終わりの時を迎えました。
「リビア人として、この歴史的な瞬間を待ち望んでいました。カダフィは死にました。神は偉大なり」（国民評議会ジブリル暫定首相）
国民評議会のナンバ－２、ジブリル暫定首相はこう述べ、カダフィ大佐が殺害されたことを明らかにしました。
こちらはロイター通信が日本時間の２０日夜、配信した映像です。携帯電話で撮影されたとみられる映像には、歓喜する人々の姿が映っています。そして、その人々の中に横たわっている人物が、カダフィ大佐だとされています。
ロイター通信などによりますと、カダフィ大佐はリビア中部ににある出身地、シルト近くで殺害されました。
殺害時の状況については、情報が錯綜しています。ＡＰ通信によりますと、建物の中に隠れていたカダフィ大佐は車列とともに逃走を図ったものの、ＮＡＴＯ軍の空爆で車が停められ、兵士たちに追い詰められて銃撃戦になったということです。
また、ロイター通信は、大佐が排水溝のパイプに隠れていたところを見つかって拘束されたと伝えています。
また、病院に同行した医師は、カダフィ大佐が頭などに銃弾を受けたことが致命傷になったとしています。
「これはカダフィが持っていた銃だ」
「流された血は無駄にはならなかった」（シルトの市民）
カダフィ大佐の出身地で、最後の拠点だった中部シルトでは、大佐の死亡を受けて歓声が沸き起こりました。国民評議会の閣僚によりますと、大佐の二男で、後継者とされたセイフイスラム氏は足を負傷し、病院に搬送されたということです。
そして、中東の衛星テレビ「アルジャジーラ」は、カダフィ大佐の遺体が西部・ミスラータのモスクに安置されていると伝えています。（21日03:58）
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