イタリアではベルルスコーニ首相の辞任表明にもかかわらず、長期国債の利回りが危険水域とされる７％を突破しました。
９日、イタリアの１０年物国債の利回りは一時７．４％まで上昇。自力で市場からの資金調達が難しくなるとされる7％を突破しました。いわゆる「危険水域」に突入した背景には、「政治の不透明感」があるとアナリストは分析します。
「市場が求めているのは、ベルルスコーニ首相の即時辞任か、市場を安心させる政権の成立です」（イタリアの証券アナリスト）
ベルルスコーニ首相は、審議中の財政健全化法が成立してから辞任する意向ですが、その時期が不明なことや今後の与野党協議が難航するとの見方もイタリア国債の売り圧力になっています。
「経済危機の前に辞めるべきだった。法案の成立を待たずにすぐ辞任するべきです」（ローマ市民）
９日からは、ＥＵヨーロッパ連合がイタリアの財政監視を開始しましたが、ギリシャの５倍という巨額の国債発行残高のあるイタリアが財政再建に失敗すれば、世界的な影響は計り知れません。（10日03:50）
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