中国では、上海とその隣の浙江省を結ぶ、世界最長の橋が今月、完成しました。橋の開通は来年の予定ですが、中国屈指の経済エリアを通ることから、経済効果を狙った投資が今から動き出しています。
ここから上海まで片側3車線の道路が海上を走ります。あまりに長くて途中から見えなくなります。杭州湾大橋は全長36キロ。工事は4年前から始まり、このほど全線がつながりました。来年6月に開通すれば、海の上を走る橋としては世界最長。上海から浙江省の寧波までが、現在の半分、およそ2時間に短縮されます。
もともと寧波周辺は、自動車や家電の部品工場が集中しています。橋のたもとに新たに開発された経済特区では、日本や欧米のIT企業などの誘致を積極的に進めています。
「有力な国際企業が次々とここを訪れ、商談を進めています」(地元政府担当者)
長江の河口周辺に広がる「長江デルタ」は、中国全体のGDPの4分の1近くを生産する屈指の経済エリアです。それに世界最長の橋が加わり、人とモノの流れがさらに活発化することは間違いありません。(25日09:40)