市発注の工事をめぐる汚職事件で、収賄容疑で再逮捕された千葉市の前の市長が「贈賄側の建設会社の面倒をみてやってくれ」と、市の複数の幹部に便宜を図るよう指示していたことが、警視庁への取材で新たに分かりました。 千葉市の前の市長、鶴岡啓一容疑者(68)は千葉市発注の道路工事をめぐり、4年前の5月に東京の建設会社「東起業」から便宜を図る見返りに現金100万円を受け取った収賄の疑いで、14日、警視庁に再逮捕されました。 この現金受け取りの後、鶴岡容疑者が「東の面倒をみてやってくれ」と、市の建設局や入札を担当する部署などの複数の幹部に対し、東起業に便宜を図るよう指示していたことが、警視庁への取材で新たにわかりました。 問題の工事は難易度の高い工事とされ、東起業の市の評価はその基準に達していませんでしたが、この指示のあと異例の受注をしていました。 弁護人によりますと、鶴岡容疑者は現金を受け取ったことは認めているものの、「選挙資金として受け取ったもので賄賂ではない」と容疑を否認しているということで、警視庁は裏付けを進めています。(15日10:57)