防衛省の当時の1等空佐が、中国の潜水艦に関する情報を新聞記者に漏らしたとして書類送検された事件で、東京地検はこの元1等空佐を起訴猶予処分にしました。
起訴猶予処分となったのは、防衛省情報本部の元1等空佐(50)です。
この元1等空佐は3年前、防衛省内の飲食店で中国海軍の潜水艦が南シナ海で起こした事故に関する防衛秘密を読売新聞の記者に漏えいしたとして、自衛隊法違反の疑いで今年3月書類送検されました。
東京地検は、この元1等空佐が懲戒免職になるなど社会的制裁を受けていることや、防衛省で再発防止策がとられていることなどから、15日付けで起訴猶予処分にしたということです。
また、情報の漏えい先となった読売新聞の記者については、捜査上必要がなかったため、取り調べなどは行われなかったということです。
処分に対し、読売新聞は「記事の取材源を特定する目的で捜査が行われたことは、取材される側の萎縮を招く恐れがあり、処分結果にかかわらず、極めて遺憾です」とコメントしています。(15日22:47)