猛暑が続く中、首都圏では電力不足が心配されています。この夏最大の電力需要が見込まれた今日1日、東京電力では綱渡りの対応に追われました。
東京電力では、毎日昼休みの1時間、オフィスの電気を消したりエアコンを28度に設定するなどして自ら節電に努めています。
新潟・中越沖地震で柏崎刈羽原発が停止し、電力の供給能力が大幅に落ちている東京電力では、他の電力会社から融通してもらうなどして停電という最悪の事態を何とか防いで来ました。
「毎日の気温の予測に応じた需要を的確に予想して、毎朝、その供給力を確保していくといったようなことで全社を挙げて取り組んでおります」(東京電力・島田保之営業部長)
しかし、連日の猛暑やお盆休みが明けて各工場の操業が本格化しているため、21日の最大電力需要は6000万キロワットとこの夏最大になるのでは?と見込まれていました。これに対して供給能力は6230万キロワット。余力は4%足らずでまさに綱渡りです。
こうした中、電力業界を所管する経済産業省でも、昼休みの時間帯や午後8時以降、電気を消し節電に協力しています。
「目がしょぼしょぼしますけど仕方ないですね」(経産省の職員)
東京電力では、21日の東京の最高気温を35度と想定し、もし電力需給が逼迫すればデータ改ざんなどで運転を禁じられていた塩原水力発電所の再開も検討していました。
結果的に午後2時から3時の需要は6013万キロワットとほぼ想定内に止まり、最悪の事態は免れましたが、厳しい残暑が見込まれる中、首都圏の電力供給は今後も綱渡りの状況が続きそうです。(21日17:15)