アメリカのオバマ大統領が次期保健福祉長官に指名していたダシュル元上院院内総務が、納税漏れの問題から指名辞退に追い込まれました。政権発足2週間のオバマ政権にとって、大きな打撃となりました。 「完全な不注意でしたが、言い訳は許されません。深くお詫びします」(ダシュル氏) 問題が表面化してから初めてカメラの前に姿を現してから僅かに半日、ダシュル氏は指名辞退を申し出、オバマ大統領も「悲しく残念だが」と、これを受け入れました。 ダシュル氏をめぐっては、過去3年間に企業からのコンサルタント料や車や運転手の提供など、12万ドル、1100万円を超える納税漏れが明らかになっていたもので、その内容ばかりか、事実の公表が遅れたことも批判にさらされていました。 ダシュル氏は、10年にわたって上院民主党のトップを務めた重鎮で、医療保険改革の中心人物として指名されただけに、政権への打撃は大きいものがあります。 「私はしくじりました。ダシュル氏のミスが意図的であろうがなかろうが、普通の人は毎日税金を払っているのに、私は誤ったメッセージを送ってしまいました」(オバマ大統領) 納税漏れ問題では、すでにガイトナー財務長官がその指摘を受けた他、キルファー業務評価官も指名辞退に追い込まれました。 皮肉にもこの日、オバマ大統領は、政治資金疑惑で商務長官指名を辞退したリチャードソン・ニューメキシコ州知事の代わりに、共和党のグレッグ上院議員を指名したばかりでした。ロビイスト規制など、政治倫理を看板に掲げたオバマ政権は、発足後2週間にして、早くも倫理問題で揺さぶられています。(04日11:31)
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