世界の「キタノ」に新たな勲章です。イタリアで行われているベネチア国際映画祭で、優れた映画制作者に贈られる特別賞に北野武監督が選ばれました。
「こんな立派な賞をもらった日の上映が、私の一番自虐的な自分自身をバカにした映画ですみません。我慢して見てください」(北野武監督)
北野監督が受賞したのは、今年から新たに設けられた「監督・ばんざい!」賞です。優れた映画制作者に贈られるこの賞は、北野監督の最新作「監督・ばんざい!」に因んで名づけられたいわば「北野武」賞とも呼べるもので、この破格の扱いは北野監督への高い評価を改めて示したと言えます。
過去、2つの主要部門を受賞し、今やベネチア映画祭の顔とも言える北野監督。この日、上映された最新作では、制作活動に悩む映画監督の姿をコミカルに描き、これまでとは違った北野ワールドを披露しました。
「挑戦的な映画に対して撮っているあなたに賞をくれる。そういうことがすごいありがたかった。ただ奇抜だとか珍しいからウケるのではなくて、映画としてかなりレベルの高いものを撮りたいと思うようになったんで、少しは進化したかな」(北野武監督)
今年のベネチア映画祭にはコンペ部門に22の作品が出品され、最終日の9月8日に主要部門の受賞が発表されます。(31日09:24)