中国の瀋陽で行われた日本と北朝鮮の実務者レベル協議は、北朝鮮が約束した拉致の再調査を委員会を立ち上げて迅速に調査を開始し、その見返りとして日本は人的往来の規制解除などを実施することで合意しました。
2日目の協議は、朝から5時間話し合ったあといったん中断。そのあと深夜0時過ぎに再開し、わずか17分間で終わるという異例の展開となりました。
「北朝鮮側は、権限を与えられた調査委員会が調査を行うと。迅速に行うと。可能な限り今年の秋には終了すると」(外務省・斎木アジア大洋州局長)
合意では、北朝鮮は調査委員会を組織し、迅速に拉致の再調査を開始すること、また調査の進捗状況について日本側に随時通報し、協議を行うこと、日本側は関係者と面談するなど調査結果を直接確認できるようにすることなどを確認しました。その見返りとして、日本は人的往来と航空チャーター便の規制を解除することを表明しました。
規制解除のタイミングは調査委員会が立ち上がった時点としていますが、これには国内の世論から反発の声が上がる可能性もあります。
口約束でしかない拉致の再調査を行動に移させるためには、調査結果がまとまる前の段階で制裁の一部解除というカードを切らざるを得なかったのが実情です。(13日05:40)
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