アメリカのFRB=連邦準備制度理事会は、金融危機の世界的な広がりに対応して、0.5%の追加利下げを行いました。
FRBは29日、定例の会合で、フェデラルファンドレートという短期金利の誘導目標をさらに0.5%引き下げて、年1.0%という過去最低の水準にすることを決め、直ちに実施しました。
声明でFRBは、金融市場の混乱拡大が消費をさらに抑制させているとその理由を説明する一方、インフレは原油価格の下落などによって緩やかなものになる、との認識を示しました。
アメリカの利下げは今月8日のヨーロッパとの緊急協調利下げに続くもので、これでサブプライム問題が表面化した去年秋以来、延べ9回、4.25%もの劇的な利下げを行ったことになります。
アメリカの利下げを受けて、ECB=欧州中央銀行や日本銀行も、もう一段の金融緩和を検討することになる他、FRB自身も「依然、成長の下振れリスクがある」として、もう一段の利下げもあり得ると示唆しています。(30日04:49)