近く行われる福島第一原発２０キロ圏内の警戒区域への一時帰宅は、果たして円滑に行えるのかどうか。３日、関連する市町村などが予行演習を行いました。
３日、福島第一原発半径２０キロ圏内の住民の一時帰宅に向け、予行演習が行われました。３日の予行演習に参加したのは、警戒区域に入っている８市町村の関係者など、およそ５０人です。川内村で防護服を着用し、線量計を身につけて２０キロ圏内の大熊町役場に向かいました。
一行はバス３台で正午に大熊町役場に到着。１か月以上放置されている車の放射線量を計測したほか、役場の業務に必要な文書を持ち出しました。実際に一時帰宅で許されている滞在時間は２時間のため、３日の予行演習も２時間の滞在となりました。
午後３時、一行が川内村に戻ってきました。まず行うのが、放射線量をはかるスクリーニング。３日参加した人の放射線量は、最高でも２５マイクロシーベルトと低く、具合が悪くなる人などもいませんでした。
「（防護服を）着こなすのは、ある程度の年齢の人にはつらい」（富岡町の職員）
「（一時帰宅を）円滑に行うためには、実務的に詰めるところがある。今日の結果を生かしたい」（内閣府・上田英志審議官）
警戒区域の住民で避難所生活を送っている人たちは、「できるだけ早く一時帰宅をしたいが、２時間の滞在では何もできない」と言います。
「何もできない。あっという間。家に帰って１時間半くらいで何ができますか」（浪江町から避難している山田コウさん）
政府は３日に出た問題点を洗い出し、一時帰宅の時期や方法などを決める方針です。（03日18:07）
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